2018-10-30

竹取りにて

今年もリサイタルの舞台背景に使う竹を取りに、八王子の長沼公園に行ってきました。

舞台を彩って頂く陶芸家の川合牧人さんと華道家の手島久子さんとご一緒に、サミーさんこと松村正道さんのご案内で、長沼公園の神社横の竹やぶで竹を取り、境内で作業するというなんともありがたいシチュエーションの中での竹取りでした。

今年の竹は、夏の猛暑を身体いっぱいに含んでいて、大きくてかたい!
バリバリと音を立てて倒れる竹が色んな木々に巻きつくのを、「オー」とか「ワー」とか言っているだけで、今年もなんの役にも立てませんでした。

でも、必死で力をこめて、竹を運んだり、枝を落としたり、ゴシゴシ磨いたりしていると、あんなにおっきく見えた竹がなんだか身近に思えてきて、手入れするというのは、モノと仲良くなれるものなんだな〜と。

きっとモノとの垣根って結構かたくて、それを外すためには、力をこめてゴシゴシしたりナデナデしたりして少しずつ剥がしていかなきゃいけないんですよね。
昨年は、竹取りで身体いっぱい力を使うことを覚えましたが、今年も大切なことを学びました。

この神社の管理者は、近くで田んぼを持っていて、スズメのためにわざわざ食べ物を残しているような心優しい方で、今回の竹取りを快く許可してくださいました。サミーさんもひたすら楽しんでくださるご様子で全ての竹を切ってくださいました。ヘトヘトになるような作業なのに…。川合さんも手島先生もいつものさらりとした気配りの中でにこやかに手を止めません。
最後は即席竹ボウキで綺麗さっぱり。

この全てをそのままそっくりコンサートに持っていきたい。
きっと持って行けると信じて、あとはひたすらに励みます。