2016-06-12

2016年6月12日

引越しをしました。

箏の練習を口実に、荷物の山を見て見ぬフリをしていましたが、目の前の山は動く気配なし。
やむを得ず荷ほどきを始めました。

こういう時に限って、懐かしいノートが目の前に現れるんですよね。
『道徳ノート』とやらが出てきました。
そういえば、小学校の時、道徳の授業がありました。ほとんど覚えていないのですが、ノートの内容からすると、ドラマ形式のテレビ番組を見た後に、感想を書いて提出するという授業だったようです。
多分適当に書いたであろう感想にも、先生の赤ペンの字が丁寧に添えられています。

道徳の最後の授業は、自分から自分への手紙を書くというものでした。
メモ書きとして、長所と短所が書いてあるのですが、長所には1つも書いておらず、短所がずらりと並んでいます。
その短所は今の私の課題でもあることばかりでガックリ。人類は進歩するのかという命題まで頭をよぎります。

そして、こんな手紙が書かれていました。

「康子さんから康子さんへの手紙

康子さん元気ですか?
入学からもう5年10ヶ月。
友達がたくさん出来て、とってもついていたね。
転校する悲しさも知らずに、とても良い環境に育ったね。
でも、今のクラスの3分の2の人が転校してきたことを忘れてはだめだよ。
他の人たちの気持ちも察してあげようね。

あなたは、少し人の気持ちを考えてあげる、優しい人にならなきゃだめよ。
口が悪い上におしゃべりだから、たくさんの人の心を傷つけているんじゃない?
このためにも、深くものごとを考えるようにしなくちゃね。

また、あなたは働こうとする気持ちが全くないわね。
そうじなど、不真面目すぎない?
まず、根気から作らなくっちゃ。

さて、中学に入ったら、一から新しい気持ちで過ごして、良い性格を作っていこうね。」

そして、先生の赤ペンの文字が、そうじの行の横に添えられています。

「不真面目というより、真剣味が欲しい」

……はい、先生、引越しのお片づけを真剣にやります!